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これさえ知っていれば雨の日の着物も怖くない4つのポイント


私が住んでいるアメリカのオレゴン州ポートランドには雨期があり、10月から6月頃まで雨が多いです。絹の着物は水に濡れるとシミができたり縮んだりするので、「雨の日に着物を着たい時はどうするのですか?」と聞かれることがよくあります。どこに住んでいても着物を着るにあたって雨は避けて通れない問題。雨なら着ないではなく、雨でも着るためにはどうしたらいいのでしょうか?

●雨でも大丈夫!着物にもレインコートがある!

着物用の雨コートがあるので、正絹の着物が着たい場合は必ず着用しましょう。コートの中の着物は、下の右の写真のようにめくりあげて帯のところまであげ、クリップで留めます。写真のように肩から裾の方まで覆うものの他に、上下で分かれている二部式のものがあります。折りたたむと小さくなるし軽いです。小さい付属のバッグがついていて、入れると持ち運びも簡単ですよ。

コートは着物の衿が出るデザインが多いので、首元が濡れないようにスカーフやマフラーを巻くといいですね。

雨コートは既製品で売っていますが、自分のサイズに仕立てることもできます。

●着物を濡らしたくないなら、洗える着物が味方!

私は洗える着物、いわゆるポリエステル素材の着物を着ます。雨の多い地域に住んでいるなら、洗える着物を1枚は持っていると便利です。種類もカジュアルに着られる小紋からフォーマルに着る訪問着まで揃ってますし、可愛い柄の着物が数千円から買えます。絹のように濡れても縮まないので安心です。

また、絹の着物でも、リサイクルショップで安くかったものや無料で譲ってもらったものの中に、多少濡れても縮んでも後悔しないと思うものがあればそれを着ることもあります。

絹の着物には生地に撥水加工(ガード加工やパールトーン加工と呼ばれている)をすることもできます。着物に最初から加工されているものもありますし、仕立てた後でも後から加工できます。雨だけでなく、コーヒーやワインなどの飲み物や、醤油など水溶性のものは弾くので、こぼれても安心です。自分でも気づかないうちに汚れがついていたり、思いがけないアクシデントもおこるもの。今後正絹の着物を仕立てたり仕立て直す場合は、撥水加工も視野に入れてみてはいかがですか?

ちなみに、帯も洗える素材のものがあるし、絹なら撥水加工もできます。

●雨の日には撥水加工された足袋カバーを!

着物と草履の間から見える足袋。歩いていると濡れやすいですが、撥水加工された足袋カバーが売られています。足袋を履いて、その上にカバーを同じように履きます。目的地に到着したら、上のカバーだけ脱ぎます。もしくは替えの足袋を携帯しておき、濡れたら履き替えてもいいですね。

●履物も雨用草履で雨対策!

爪先にカバーがついた雨用の草履があります。爪先が汚れることもないし、防寒にもなります。透明のカバーだけ売っていて、手持ちの草履に取り外し可能なものもあります。

また、普段から履けるウレタン素材の台の草履は雨に濡れても大丈夫です。鼻緒も可愛いデザインが多いので楽しいですよ。普通の草履のように、鼻緒をすげ替えることはできません。

日本では洋装とミックスした着物姿も人気がありますし、お友達とのカジュアルなお出かけなら、思いきってブーツを履くのも1つの方法です。

●雨の日対策のまとめ

とにかく、着物、足袋、草履が濡れないようにする、または濡れてもいいものにすることがポイントです。

1 着物全体を覆う雨コートを着る。

2 洗える素材(ポリエステル)や濡れても後悔しない着物、撥水加工された着物を着る。

3 撥水加工がしてある足袋を履くか、替えの足袋を持参する。

4 雨に濡れてもいい素材やカバーがついた草履を履く。

雨だから…と着物をあきらめず、お気にいりのものを取り入れて、ぜひ着物でお出かけしてみましょう。

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